開講年度 開講学期 開講学部等 
2020  前学期  工学部工学科 
科目ナンバリング 時間割番号 科目名[英文名]
  15206 電気電子数学Ⅱ   Electrical and Electronic Mathematics Ⅱ
担当教員[ローマ字表記] 単位数
都築 伸二 [TSUZUKI Shinji]  2 
授業科目区分  専門教育科目
専門教育科目
対象学生     対象年次 2 
 
授業題目
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授業のキーワード
確率分布(probability distribution), 中心極限定理(central limit theorem), 正規分布(normal distribution), フーリェ変換(Fourier transform), フーリェ級数(Fourier series), スペクトル(spectrum), たたみ込み積分(convolution integral)
授業の目的
 フーリェ変換の概念は、電気回路で最初に学ぶフェーザ法に対して数学的な根拠を与えるものです。 また、情報通信システム II,III や信号処理などの情報通信系の専門分野を学習する前に 理解しておくべき必須の概念でもあります。さらには、微分方程式の解法としても重要な役割を果たします。この科目の前半部分では、フーリェ変換およびフーリェ級数について学習します。

 原因と結果の間に不確定さを持つ現象は,確率論的であるとよばれます。このような現象を解析するためには,確率空間の概念が重要な役割を果たします。確率論的に現象を捉える手法は,工学のあらゆる領域において重要な役割を担っています.特に,情報通信システム I,II,III で学ぶような通信工学に関わる領域においては, 確率空間の概念が、きわめて本質的な部分をなしています。この科目の後半部分では,確率論の基礎を学びます。
授業の到達目標
(a)連続かつ単調な関数によって変換された確率変数の確率密度関数を計算できること。(b)複数の確率変数の和(差)の確率密度関数を計算できること。(c)中心極限定理を説明できること。(d)フーリェ変換の定義およびフーリェスペクトルの基本的な性質を理解し、 フーリェ変換・逆変換の計算ができること。 (e)たたみ込み積分とフーリェ変換の関係を理解し、たたみ込み積分の計算ができること。(f)フーリェ級数の定義を理解し、基本的な周期波形について、フーリェ係数を計算できること。
ディプロマ・ポリシー(卒業時の到達目標)/ 共通教育の理念・教育方針に関わる項目
工学の一専門分野についての基礎的知識をもち、ものづくりやシステムづくりに活用できる。(知識・理解)
課題を解決するために必要となる工学的知識を自ら修得するために学習を継続する能力をもつ。(興味・関心・意欲)
愛媛大学学生として期待される能力(愛大学生コンピテンシー)に関わる項目
個別の知識や技能を相互に関連づけながら習得できる
広い視野と論理的思考に基づき分析・解釈できる
客観的根拠に基づき判断し、解決策を提示できる
授業概要
 この科目は、12回の講義、3回の中間試験、および定期試験によって構成されます。講義と試験は、以下のスケジュールにしたがって実施されます。
授業スケジュール
第 1回 まずは波の造形を体感しよう
第 2回 フーリエ解析で使う微分・積分の基本知識 
第 3回 フーリエ解析で使う三角関数の基本知識
第 4回 フーリエ解析で使うベクトルの基本知識
第 5回 フーリエ級数ってなんだろう
第 6回 中間テスト(1)
第 7回 ラプラス変換ってなんだろう
第 8回 離散データによるフーリエ解析
第 9回 フーリエ変換やラプラス変換を応用してみよう
第10回 単位インパルス、たたみ込み積分、フーリェ逆変換
第11回 中間テスト(2)
第12回 確率密度関数、累積分布
第13回 確率変数の和の分布
第14回 中心極限定理
第15回 期末試験
授業時間外学習にかかわる情報
この科目を履修するための標準的な学習時間は、60時間が想定されています(講義を含む)。標準的な学習時間とは、授業に欠席することなく所定の時間数を学習した場合に、確実に合格できるように想定されている時間数です。

成績評価方法
3回の試験結果(90点)と平常点(10点)で評価する。
追試, 再試は行わない(ただし,1/3以上欠席した者には, 期末試験の受験資格はない).
受講条件
受講のルール
レポート点を平常点とする.
教科書(購入の必要のある図書)
教科書1 書名 高校生からわかるフーリエ解析 ISBN 978-4-86064-584-7
著者名 涌井良幸 出版社 ベレ出版 出版年 2019
 
参考書(購入する必要はないが、推奨する図書)
参考書1 書名 やさしく学べる ラプラス変換・フーリエ解析 増補版 ISBN 978-4-320-01944-7
著者名 石村 園子 出版社 共立出版 出版年 2010
参考書2 書名 フーリエ解析 理工系の数学入門コース6 ISBN 9784000077767
著者名 大石 進一 出版社 岩波書店 出版年 1989
参考書3 書名 オイラーの贈り物 ISBN 448601863X
著者名 吉田 武 出版社 東海大学出版会 出版年 2010
参考書4 書名 確率・統計 ISBN 9784000077774
著者名 薩摩 順吉 出版社 岩波書店 出版年 1989
 
教科書・参考書に関する補足情報
補助教材はmoodleで配布します
参考書に関する図書館への連絡事項(この欄は学生から参照することはできません)
オフィスアワー
開講日の5または6時間目
 
Eメールアドレス  
連絡先
工学部5号館7階E571号室(4月)
工学部2号館6階638号室(5月以降)
 
参照ホームページ
http://miyabi.ee.ehime-u.ac.jp/~tsuzuki/tontou-kougi.html
その他
[ 受講生へのメッセージ ] 好きなことをやるときには、脳細胞が活性化して、能力が増すことが、脳生理学的に証明されています。とりあえず、この科目を好きになってみましょう。嫌いなことは、いくらやってもうまくできません。自分のやるべきことを好きになれるということは、将来、プロフェッショナルな技術者として仕事をやる上で、不可欠の素質/能力となります。
実務経験のある教員による授業科目